蕎麦と健康

 

そばを食べて血管を強くし、血圧を下げよう!


健康的に血圧を下げる効果のある蕎麦。血管も強くしてくれる。
蕎麦に含まれているルチンという成分が毛細血管を強化して内出血を下げる。また、ACE(アンジオテンシン)と呼ばれる成分の働きを抑制する働きがある。
一定量のおそばを食べることで安定した血圧を維持することができる。
 
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蕎麦と健康


参考文献 蕎麦の力を科学する(全国麺類生活衛生共同組合連合会)から

蕎麦 ルチンの力

ルチン、植物繊維、カリウムがいっぱい



蕎麦が健康に良いことは江戸の昔から知られていました。
江戸時代元禄10年に発行された「本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)」に
  • 蕎麦を食べると気分が穏やかになり、食欲がわく。
  • 蕎麦は胃の働きを活発にし、腸をしっかりさせ、便通をよくする。
  • 蕎麦湯を飲むと良い効果がある。
  • と書かれており、これは現代の科学でも証明された事実です。(「蕎麦の力を科学する(全麺連)」から)


    医学的検証
    五大栄養素


    人類にとって欠かすことのできない五大栄養素が蕎麦にはしっかり含まれています。
    五大栄養素とは、@タンパク質 A脂質 B炭水化物 Cビタミン Dミネラル
    蕎麦粉にはこの五大栄養素がしっかり含まれています。
    @タンパク質
    人間の体調を維持したり、筋肉など身体を作るために必要な栄養素。
    A脂質
    エネルギー源として発育成長と健康維持に欠かせないもの。
    B炭水化物
    身体を動かす、運動する、勉強する時に使われ、脳にとっては唯一のエネルギー源。
    Cビタミン
    必要摂取量はほんのわずかだが、単体で働くよりもタンパク質から作られる酵素に働きかけ体内で行われる生体活動(免疫力を高める作用など)を助ける役割を担っている。
    Dミネラル
    必要摂取量はビタミンと同じようにほんのわずかだが、体内での細胞の新陳代謝やエネルギーの発生など多くの生理機能に携わっている。


    蕎麦と小麦の五大栄養素の含有量比較


    比較蕎麦と小麦

    100g中の含有量


    蕎麦

    (全層粉)






    小麦

    (中力粉)



    @タンパク質





    12.0g







    9.0g



    A脂質





    3.1g







    1.8g



    B炭水化物





    69.6g







    74.8g



    Cビタミン


    ビタミンB1  0.46mg
    ビタミンB2  0.11mg
    ビタミンB6  0.30mg
    ビタミンE  0.20mg
    ナイアシン  4.50mg
    パントテン酸 1.56mg
    葉酸    51ミュウg

    ビタミンB1  0.12mg
    ビタミンB2  0.04mg
    ビタミンB6  0.05mg
    ビタミンE  0.30mg
    ナイアシン  0.70mg
    パントテン酸 0.47mg
    葉酸    8ミュウg

    Dミネラル


    ナトリウム   2.00mg
    カリウム   410.00mg
    マグネシウム 190.00mg
    リン     400.00mg
    鉄       2.8mg
    亜鉛      2.4mg
    銅       0.54mg
    マンガン     1.09mg
    ナトリウム    2.00mg
    カリウム    100.00mg
    マグネシウム  18.00mg
    リン      74.00mg
    鉄       0.6mg
    亜鉛      0.5mg
    銅       0.11mg
    マンガン     0.5mg


    ルチン(高血圧、脳梗塞予防)
    ルチンは血管の弾力を保つ力があり高血圧症や脳梗塞を予防する。
    ルチンは、植物が紫外線から自らを守るために作り出す、日除けの日傘のような物質。
    蕎麦にはルチンが豊富に含まれており、血管の弾力を保ち、高血圧症や動脈硬化症など、生活習慣病の予防に役立つ。1日、ざるそば1枚程度が適量。ただし、そばつゆには塩分が含まれているのでこれは少なめにしないといけない。蕎麦の食べ方はわさびを蕎麦に塗り、箸で持った蕎麦の1/3をつゆにちょこっと浸け食べるのが通の食べ方。

    亜鉛(頭が良くなる)
    蕎麦を食べると頭が良くなる。これは皆さんがよく聞く言葉だ。
    摂取すると頭の働きが活発になる成分が亜鉛。不足すると味覚障害が起こる。動物性食品では牡蠣に多く含まれていることが知られている。
    穀物の中で100g当たりの含有量を見ると、小麦には0.3mg、米には1.4mg、蕎麦には2.4mg。小麦の8倍、米の2倍が含まれる。

    蕎麦はヘルシー
    血糖値の上がりにくい特性を「GI値が低い」という。GIとは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略。炭水化物が消化により糖化する速度の指標だ。
    ご飯のでんぷんのGI値を100とすると、蕎麦は56、パンは92,餅は101。数値が少ない方が、食べても血糖値が上がりにくい。
    血糖値が上がればインスリンの分泌が多くなる。インスリンは私達が必要以上に食べた栄養を脂肪として身体に蓄える働きをするホルモン。つまり血糖値が上がらなければインスリンも分泌されず、太りにくいということとなる。GI値が低いのが蕎麦だ。

    理想的なアミノ酸を含有
    身体を構成するタンパク質を合成するには、9種類の必須アミノ酸が、全て揃っている必要がある。一つでも欠けると健康に問題が出てくる。
    9種類とはイソロイシン、ロイシン、リシン、バリン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、ヒスチジン。
    9種類の必須アミノ酸はひとつひとつに、人間の身体が必要とする量が決まっている。その数値を100とした場合、小麦には他のアミノ酸はだいたい足りているがその中の一つリシンだけ42という数値しかない。ということは小麦にに含まれている必須アミノ酸全体の栄養価は42という数値にしかならないということ。
    蕎麦は全ての必須アミノ酸が100以上の数値を示している。

    カリウム(高血圧予防)
    江戸時代中期は、蕎麦湯を飲まないと病気になると言われていた。寛永4年の「蕎麦全書」には「蕎麦湯にはミネラルのカリウムが溶け出している。
    カリウムをたくさん摂取すると、高血圧症の予防になる。だから蕎麦湯を飲むと健康に良い。」とある。
    カリウムを摂取した分だけ、体内からナトリウム(塩)が排出される。塩分過多は血圧症につながるため、その要望にカリウムは役立つのだ。ただし、そばつゆを入れずに飲むこと。

    ビタミンB群(脚気防止)
    蕎麦には脚気の症状改善に役立つとされるビタミンB群が、米や小麦に比べると多く含まれている。
    年齢を重ねた男性に、脳梗塞や心筋梗塞など循環器系の障害が起こるのはビタミンB群葉酸の摂取が関係している。葉酸はホウレンソウの葉から発見された物質で黄緑色野菜に含まれているが、蕎麦にも含有されている。


    そばの食べ方

        

    風流粋人の食べ方

    ざる蕎麦に、天然わさびを擦ったのを直接ぬり付け、箸でそばを一つかみし持ち上げ、下1/3をつゆに浸し、そのまま音を出してめんをすすりながら口に入れる。わさびが鼻をつんと通り抜ける。

    蕎麦は二八にかぎる

    蕎麦は二八そばが美味しいと言われるが二の部分に使用するのは小麦粉(中力粉または強力粉)だが、これは蕎麦粉だけではパラパラで粘りが少ないためつなぎを良くしつるつる感をを出すためということ。あまりたくさん混ぜ合わせると蕎麦自身の薫り感触がなくなるためちょうど良い折り合いが2割。

    肉を食べたら蕎麦で締め

    年越し蕎麦を食べるのは、蕎麦の食物繊維で身体の中を掃除するため。
    蕎麦に含まれている植物繊維は、便通を良くし、腸を掃除する効果がある。昔の人が年越し蕎麦を食べていたのは経験的にこれを知っていたからだ。
    食物繊維は腸の病気を予防し、血中コレステロールを低下させ、糖尿病を改善する働き者。脂肪の多い肉をたくさん食べたら必ず食物繊維、締めは蕎麦が理にかなう。

    蕎麦と一緒に食べたいもの 邑南町産の山芋とムカゴ天

    蕎麦と山芋は是非一緒に食べたい。
    蕎麦を食べると頭が良くなると言われ、また山芋は昔から強精作用があるとされ、山ウナギとも言われてきた。ムカゴは山芋の葉っぱの所にできる球芽でこれを一緒に食べたら健康によい。
    長野県人に頭のいい人が多いのは米を作る肥沃な耕作地が少なく蕎麦づくりが盛んで昔から蕎麦を食べる習慣があったためだとも言われている。
    蕎麦は決してそれ自体に味があり美味しいというものではなくその風味食感を楽しむものだ。蕎麦は一緒に食べるものによって美味しさが変わる。
    蕎麦には大根のすり下ろしと、山芋、天ぷらが定番となっている。
    大根おろしはがさがさの蕎麦を食べ易くし消化を助ける。山芋は蕎麦をつるつるにしてくれて口ち当たりを良くする。天ぷらは蕎麦の淡泊な味を美味しくしてくれる。 天ぷらには癖のない味のムカゴ天が最高。特に邑南町では昔から山芋(自然薯)がだくさん取れる。是非邑南町の山芋とムカゴとを一緒に食べたい。
    ムカゴにも同じようにこの生殖能力を強める効果があるとされるアルギニンがたくさん含まれている。 この度は蕎麦粉も井原で作ることとした。井原産の蕎麦、山芋、ムカゴ天を食べて頭を良くして元気を出そう。

    邑南町産山芋の栄養
    山芋については、一般的に「やまいも」と言われているものには自然薯、長芋、大和芋とある。この違いは、自然薯は日本に昔から山で自生していた(日本原産)もので粘り気が強く独特の味わいがあり風味が豊か、長芋は中国原産で水っぽい、大和芋も中国原産で日本の自然薯と同じように粘り気がある。栄養価の違いはほとんど無い。
    山芋はあのねばねばが特徴で、ねばねばの成分は「ムチン」と呼ばれ胃腸の調子を整える力があり便秘改善に効果的な上、抗ウイルス作用もあり、細胞を活性化させる力もあるため老化防止、肌の若さを保つ作用もある。邑南町は山林が多く昔から自然薯の生産地だ。

    一日1食蕎麦を食べるときに注意したいこと


    注意1 つゆは付け過ぎない。つゆは箸で持った下の方1/3だけ浸し麺にわさびを直接付けて麺そのものの風味を味あうのが粋で通の食べ方。
    注意2 かけそばなどの温かい蕎麦のつゆは、たくさん飲まない。
    注意3 蕎麦湯は忘れずに飲む。ただし蕎麦湯に蕎麦つゆは入れ過ぎない。
    注意4 乾麺の茹で湯は飲まない。乾麺には塩が入っている。茹でるときは大量のお湯を使い塩を抜くこと。
    乾麺の袋に「小麦粉、蕎麦粉」という順番に表示されていれば小麦粉の方が多く使われていることを覚えておこう。

    蕎麦の栄養に足りないものは大根おろしと山芋で

    蕎麦には人間に必要な栄養素が豊富に含まれているが、足りないものもある。ビタミンA、C、D、E,Kが足りない。ビタミンを補うことのできるものと一緒に食べればいい。
    大根おろし、干し椎茸、にしんはビタミンD、蕎麦つゆの鰹節、わんこそばに入っているイクラにはビタミンD、Aがある。

    いろいろな蕎麦の食べ方

    1 トマトジュース蕎麦つゆ
    塩分を控えたい場合、トマトジュース(食塩無添加)にサラダドレッシング(ノンオイル玉ネギ)を1/3ぐらい加え混ぜ合わせ蕎麦つゆとして使うと、酸味が少し出て味の変化が楽しめる。混ぜ合わせは好みのより調整する。
    2 蕎麦サラダ
    茹でた蕎麦を緑黄色野菜などに混ぜ野菜サラダを作ると栄養バランスの良い食事ができる。チーズなどを混ぜても面白い。
    3 そばがき作り
    蕎麦粉と水、1対2を混ぜ合わせ火にかけて杓文字などで練る。好みの固さに近ずいたら火を止めしっかり練る。蕎麦の風味が堪能できる。
    4 蕎麦グレープ
    蕎麦粉100gに卵1個を割り入れ、練った球を冷蔵庫で1時間寝かせる。それを水で溶きフライパンで薄く延ばして焼く。両面を焼いて出来上がり。蜂蜜やチースなどをかけて召し上がる。
    5 蕎麦芽栽培
    皿にキッチンペーパーなどを敷き浸るぐらいに水を入れ苗床を作る。そこに蕎麦の実を播けば1〜2週間(条件による)で芽が出てくる。蕎麦芽にはルチンなどの成分を蕎麦粉より豊富に含んでいる。工夫次第でいろいろな料理に使える。
    6蕎麦の素揚げ
    蕎麦を素揚げにしてカリカリにするとビールのおつまみに最高。ただし蕎麦には味がないのでこれをかけらにしてサラダにかけるとカリカリサラダができる。

    雲井そば  日向そば  断魚そば  東明寺そば  井原そば


    島根の於保知地盆地井原地区で作られた日向蕎麦粉、断魚蕎麦粉で打ったそばに、同じく井原地区で採れた山芋(すり下ろし)、ムカゴ(天ぷら)を添え、深篠川、日向川、東明寺川、天蔵滝で栽培されたわさび(練り)で食べるのを「雲井そば」と言う。
    「日向蕎麦」「断魚蕎麦」[東明寺そば」と言うときもある。これらを総称して「井原蕎麦」とも言う。
    そばの食材が全部井原地区で採られた地域の特産となっている。


    蕎麦メニュー(レシピ)

    そば打ち道場ではそれぞれの料理を勉強します。

    冷やし蕎麦

     ざるそば(ざるに盛った蕎麦)
     盛りそば(ざるそばに板のりを上に置いたもの)
     割子蕎麦(割子に盛った蕎麦)
     せいろそば(せいろに盛った蕎麦)

    温汁蕎麦

     かけそば(どんぶりに入れ温かいつゆを入れたもの)
     どんぶり蕎麦(かけそばにトッピングを入れたもの、いろいろの名前がある)
     蕎麦ぜんざい(蕎麦に小豆、餅を入れたもの)

    蕎麦つまみ

     そばがき(蕎麦を打たずにこねたもの)
     蕎麦かりんとう(打ったそばを揚げたもの)
     そばかんてん(打ったそばを寒天で綴じたもの)
     ハンザケ蕎麦(検討中)
     蕎麦サラダ(打ったそばをサラダに混ぜたもの)
     

    その他蕎麦バラエティ

     蕎麦寿司(打った蕎麦を入れた角寿司)
     蕎麦巻き寿司(打った蕎麦を巻いた寿司)
     蕎麦饅頭(蕎麦粉で饅頭を作ったもの)
     蕎麦ご飯(打った蕎麦とご飯を混ぜ合わせたもの)
     蕎麦グレープ(蕎麦粉を溶いたグレープ)




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